純粋とは、全てを望むことではなく、たった1つを望むこと。肩ごしの恋人・唯川恵

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最近、ぼくは小説にはまっています。

ふだんは、実用書やビジネス書をメインに読んでいて、小説というジャンルの本はあまり読んでこなかったのですが、

読んでみるとなかなか面白い…というかカナリ面白いことに気づいたので、今どハマりしているところです。

小説を読みはじめてまずおもったのが、「ビジネス書とは全然違う」ということ。

当たり前だろ!というお叱りの言葉が飛んできそうですが、それでも本当に違うなあ、と感じずにはいられませんでした。

見た目や触った感触、使われている文字はどちらも同じなのに、読んでみると似ても似つかないほどにちがう。

なんだか、それはとても不思議なことのように思えてなりませんでした。

 

そんな中、ツイッターである方とやり取りをしていたら(実際にお会いしたことはないですが)、いくつかの本をオススメして頂けるといった機会にでくわしました。

本好きのぼくにとっては、本が好きな人ももちろん好きです。

ですからこういったつながりや読書好きさんからのオススメは本当にうれしく、それだけで楽しいできごとでもありました。

こんかい読んだ本は、そんな良いつながりをつくってくれた本でもあるのです。

 

さて、そんなこんなでぼくが今回読ましていただいたのは直木賞をも受賞されている作品、唯川恵さんの〝肩ごしの恋人″という本です。

何冊かオススメされたのですが、なんとなく本屋に行ったとき、一番はじめに目があったのでこの本を手に取ることにしました。

 

本書〝肩ごしの恋人″は、自分の欲しいものは絶対に欲しいという女「るり子」と、仕事に恋愛といつでもクールな女「萌」という〝人間として正反対″のともだち2人が主人公の物語です。

違う価値観をもった2人が、「幸せとは何なのか」という問いに対して、それぞれの考えを深めていく、といった感じの本でした。

本書を読んでまず感じたのは、「登場人物がそれぞれ偏っている」ということ。

主人公2人はもちろんのこと、そのほかに出てくるキャラクターも常識的な価値観をもっているひとは少なく(常識的な価値観と葛藤する場面はありますが)、

自分の価値観をとうぜんのように持っているヒトたちが主な登場人物たちだった、ということ。

そんな人たちだからこそ、コトバの1つ1つにはやはり力がありました。

随所に散りばめられた人間の心理や本質を突くそれは、ホントにそうだよなと、なんの反論をとなえることもなく納得せざるをえませんでした。

「私は自分の欲しいモノをごまかしたりはしない。つまり、自分の気持ちに純粋ってことなのよ。」

『いや、それは純粋ではなく、ただ自分の欲望を抑えられないってだけだよ。純粋とは、あれもいらないこれもいらないと捨てていく中で残ったひとつのことを言うんだからさ。』

本書で描かれているほんのワンシーンなんだけども、とても考えさせられる内容の会話でした。

この会話に、どちらが悪いという明確な正解はないです。

ただ、純粋という概念の本質は、きっと後者なのだろうと僕は感じました。

 

本書の前半、それこそよみはじめのあたりは何だかセックスばかりだなと感じていましたが(それはそれで面白いんだけども)、

読み進めていくにつれ、人間が抱える憎悪や妬み、不条理、罪深さ。そこには、今並べたコトバ通りの悪いなといった「負の感情」が当然あるのだけれども、

そのなかにも「正の感情」を抱いてしまう人としての矛盾や葛藤などが描かれており、とても感慨深い物語になっていきました。

 

ヒトは、自分の感情すらも思うようにコントロールできない。だから、同じ過ちを繰り返しては傷ついたり、誰かを傷つけたりする。

とくに、男と女という男女関係はそれの最たるもの。

どんなことがらであろうが、簡単に正しい悪いで割り切れるようなものではない。本当に複雑なものなのだ。

でも、だからこそ、人生は面白いのだ。

 

こんなことを言い切れる主人公「萌」に、ぼくは少しの不服と、歯切れの良いかっこよさを感じずにはいられなかった。

本書・肩ごしの恋人は、そんな「こころを負にも正にも大きく揺さぶってくる本」でした。

 

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「読書」と「考えること」が主食。読書から得た学び、これからの生き方・働き方について、主に書いているブロガー。 無職で結婚→日雇労働→副業サラリーマン(今)→面白いことで人生が埋め尽くされている(未来)→木(来世)