本日は、お日柄もよく/原田マハ【読書感想・書評】

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人々にコトバを伝えるスピーチ。

この原稿となるモノについてアイデアを出し、ときには作成まで手掛けるのが「スピーチライター」という方々のお仕事。

 

人に何かを伝えるとき、そこにスキルやバックアップしている人物の影があれば、

それは純粋なその人のコトバではない!と感じるひともいるのではないか。

 

何となくその気持ちはわかる。

 

しかし、果たして本当にそうなのだろうか?

著者情報

本書の著者、原田マハさんは、1962年に東京で生まれ、関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部美術史家を卒業。

その後、伊藤忠商事やいくつかの美術館勤務を経て、2002年に独立します。

そしてフリーランスのキュレーターとして活躍する中、2005年に「カフーを待ちわびて」という作品で第一回日本ラブストーリー大賞を受賞。

2012年には「楽園のカンヴァス」という作品で第25回山本周五郎賞を受賞したお方です。

こうやってみると、小説で脚光を浴びだしたのは、生まれてから40年ほどたってからなんですね!

大学の専攻を見ても、文学に興味があったのは間違いないのでしょうが。

経歴だけを見ても、「どんなことでも正しく学び、続けてさえいれば、いつかはそれが成就する」と本書には言われたような気がして、

何となく元気をもらえた今ですw

本日は、お日柄も良く
のあらすじ

幼なじみである男・今川厚志の結婚式に、

主人公の女性・二ノ宮こと葉が出席している。

そこでおこなわれたスピーチがとてもつまらなくて、こと葉はうとうとしてしまう。

そして、ついには眠りに落ちてしまい、料理のスープに顔面を突っ込んでしまう…

といったところからこの物語ははじまる。

辺りはもちろん騒然となるが、次第にその雰囲気は、驚きからこと葉をばかにする嘲笑へと変わっていく。

こと葉は顔を洗いながす水と、恥ずかしさをやり過ごす穴を求め、お手洗いに向かう。

そこにタバコをふかした謎の女がひとり、こと葉のまえに現れる。そして、こと葉をすこし嘲笑ったあと、「救われた」と一言いった。

誰にとっても、退屈で眠たくなるスピーチだったと。

謎の女はそれだけでなく、むしろ最初から最後まであの親父のスピーチはなってないと激しい罵倒をつづけた。

そのことに少なからず驚いたこと葉を見つめ、謎の女はお手洗いから消え去っていった。

あの人は、一体誰なんだ?

こと葉はそのことであたまがいっぱいになった。そして、次のスピーチがはじまった。

そこで目にしたものは、先ほどのスピーチとは似ても似つかない、「圧倒的なスピーチ」だった。

話すリズムもちょうど良く、とても聴き心地が良い。肝心の内容は、少しのユーモアを混ぜ合わし、最後は皆が大きく手を叩くほどの感動を与える、とても素晴らしいモノだった。

そう、そこで話していた人間こそ、タバコをふかしていたあの謎の女だったのだ。

こと葉はこの女が語るスピーチに、これでもかというほど魅せられた。

それもそのはず、その女の仕事は政治家の演説など、数々のスピーチを裏から支える「スピーチライター」だったのだから。

そして考えに考えた結果、あの女が歌うように話し、人を震わすほどのスピーチをつくる仕事、「スピーチライター」になることをこと葉は決意するのです。

何もわからないままこと葉が飛び込んだ業界は、とても厳しいモノだった。

そして最初に与えられた仕事は、新米には荷が重すぎる「政治選挙戦のスピーチ」をつくることだった。

舞台イメージは戦後、初めて民主党が与党になったあの時代。

誰もが耳にしたことがある「政権交代!」というフレーズが飛び交っていたあの頃を思い浮かべてもらうと、それほどの誤差はないだろう。

選挙にとって、スピーチほど大切なものはない。それほどの重役がかかるポジションで、主人公・こと葉はどう戦っていくのか。

これが本書、「本日は、お日柄もよく」の大筋であり、大きな見どころのひとつです。

こんな人にオススメの本!

・スピーチ予定がある人
・仕事や営業所でプレゼンを良くする人
・多くの人を前に話すのが上手くなりたい人
・人の心を掴みたい人

こんな感じの思いがある方にはドンピシャで良い本になると強く思います!!

何より、本書はビジネス書ではなく小説です。

だから読みやすいのはいわずもがな、読み物としてもメチャクチャ面白かったので、

気になった方は是非とも一読をオススメします!

本日は、お日柄もよく
感想・書評まとめ

率直に面白かったです!

小説的なユーモアや感動にプラスαで「学び」がある。そのあたりのバランスが、ぼくにはガッチリとハマった作品でした。

ストーリーも最高に良くできていて、笑って、泣けて、少し落ち込んで、また泣いて。けれども最後はまた笑って、ちょっと泣く、みたいな。

鬼クソ幼稚な感想になりましたがw、実際読むと言ってることが伝わると思います。

展開的には本当に王道のスタイルで、別段変わったひねりというのはないのですが、本書にはそれがぴったりだと自分はおもいました。

また、本質をつく登場人物の言葉には、読む人を最後まで飽きさすことなく楽しませてくれる、そんな効能がありました。

 

 

良くも悪くも、言葉には人を動かす、次第によっては世を動かすほどの力がある。

それは時に、本質を霞ませては見えなくしてしまうほどに。

先ほども少し述べたとおり、本書の舞台は政治的な場面がおおいです。

そこで語られるスピーチライターの会話は、人間とはいかに乗せられやすい生き物で、本質が見えている人などほとんどいないのかな、ということを考えさせられる内容でした。

人の心を動かす力は、必ずしも全てが良き方向に向くわけではない。

「良い方に変わるなら、変わった方が良い」というある登場人物のコトバが、ぼくにはとても印象的で、いまでも心に残っているコトバです。

ほんとそのとおりで、変わるも変わらないも、全ては良き方向であるか否か。

その前提がなく何にでも感動するなら、それは自分の意見などない、ただのカラ感動に過ぎない。

そんなことを本書には問いかけられたような気がしました。

 

 

人々にコトバを伝えるスピーチ。

この原稿となるモノについてアイデアを出すのが「スピーチライター」という方々のお仕事。

人に何かを伝えるとき、そこにスキルやバックアップしている人物の影があれば、

それは純粋なその人のこと言葉ではない!と感じる人もいるのではないか。

 

確かにそうかもしれない。

しかし、人に自分の思いを正確に伝えるのは、思った以上に難しいものだ。

では、どのようにすれば上手く伝えることができるようになるのか。それは、やっぱり学ぶしかないとぼくは思うのです。

君がぼくと違ってコトバを操る天才なら、話は変わるのかもしれない。

しかしそうでないなら、人に何かを上手く伝える方法は、やっぱり学ぶしかないんだよ。

そしてそれは、何も不純な行為ではなく、むしろ前向きな良き姿勢だというのがぼくの結論です。

 

まだわからないと言うのなら、本書「本日は、お日柄もよく」を読み、

君なりの答えを見つけてみることを
ぼくはおすすめする。

 

本日も、お日柄が良い大阪にて

 

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ABOUTこの記事をかいた人

読書感想を主に書いてます。 元ニート×ギャンブラー×無職で結婚した男がゼロから這い上がるべく、日々学んでいます。 【座右の銘】 言いたいことも言えない こんな世の中はポイズン。