6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む【読書感想・書評】

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あなたは目の前で「本」を破り、

切り刻み、

跡形もなく焼き尽くすヒトを見たら、

いったいどんな感情を抱きますか?

こんなへんぴな読書ブログを見にくるあなたは、少なからず読書好きの方でしょう。

だから、きっと良い気はしないのではないでいか。

しかし、世の中には何千万という本を1日で処分する仕事があるのも事実です。

色褪せがひどく、ボロボロになった本。

ずっと書店に居座っては売れ残った本。

用済みと「おデコにハンコ」を押された本。

処分される本たちはそれこそ色々なジャンルのものがある。

しかし、元々のジャンルなんてここでは何の関係も意味もありません。あるのはただ1つ「いらない本」という格付けだけ。

それらはたった1つのボタンを押すだけで、この世から消えてなくなる。

そう、たった1つのボタンを押すだけで。

さらに悲劇なのは、

そのボタンを押す人間が本が大嫌いな大男でもなく、

何も考えていないバカ女でもなく、

本を愛する普通の男だということ。

そんな普通の男が物語の主人公であるのが本書、「6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む」です。

 

あらすじ

主人公、ギレンはパリ郊外の裁断工場、つまり本を処分する工場で働いています。

なにも好き好んでこの仕事についているわけではなく、むしろ、毎日地獄ですごしているかのような重苦しい思いを抱えながらこの工場で働いているのです。

工場内にある機械に外部からやってくるトラックに積み込まれた本を直接放り込み、処分していくのですが、

機械には何やら本の処分が行き届かない〝スキマ″のような場所があります。

それはページ数にすると、わずか10ページほどの小さなスキマ。

ギレンはその数ページをまいにち機械の清掃時に自分のポケットに放り込み、次の日にのる始発電車の中で10ページのそれを朗読するのです。

この一風変わった、いや、かなり変わった行為は周りでも評判となり、ギレンの語りを楽しみに聞きにくる人もいるほどでした。

もちろんほんの数ページですから、はなしの結末なんてのはいつもわかりません。

それにページごとに違う本なので、その数ページですら繋がりはない。

だけど、その何の繋がりもないページを読むギレンの語りを、誰もが楽しみにしていたのです。

そんなある日、ギレンはいつも朗読している電車の中でUSB(メモリーステック)を見つけました。

悪いとは思いながらもギレンは、メモリーステックに保存されているデータを見ることにしました。

中にはどこかの女性が書いたのであろう日記のような文章が保存されていました。

とても素人が書いたとは思えない描写、比喩表現に書き手の優しさや人柄が詰まったその日記は、ギレンの心に圧倒的なザワつきを植えつけました。

そう、それはまるで少年が理由もなく誰かを好きになるのと同じように。

「本」や「日記」といったコトバの産物でみんなが徐々に繋がっていく。

本書「6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む」は、そういった人たちの風景を描いた物語です。

6時27分発の電車に乗って、
僕は本を読むを読んだ感想

読み始めてまずはじめに思ったのは、比喩表現がメチャクチャ上手いなぁってこと。

工場にある本を処分する機械は、まるで人々を喰らう悪魔のようなイメージをありありと表現していて、見てるこちらまで恐ろしさを感じるほどでした。

また、どこかの女性が書かれている日記についても同じで、

本当に素敵な表現がたくさんあり、心が明るく弾んだのを読み終わった今でも感じているところです。

本書は、ハリウッド映画のように大きなドラマがあるわけではない。

むしろ、普通にほんのり変わったところがあるといった程度の人たちが物語に出てくる重要人物たちだ。

それでも、読後はなぜかとても晴れ晴れしい気持ちになる。

そんは本でした。

本を好きな人には本当に読んでほしい作品です。

気になった方は、是非読んで見てください。

願わくば、ギレンと同じ、

6時27分発の電車に乗って。

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ABOUTこの記事をかいた人

読書感想を主に書いてます。 元ニート×ギャンブラー×無職で結婚した男がゼロから這い上がるべく、日々学んでいます。 【座右の銘】 言いたいことも言えない こんな世の中はポイズン。